インビザラインは痛くない？治療中に感じる違和感や不快感について

インビザラインはマウスピースをはめて歯並びを整えていく矯正治療です。日常的にマウスピースを装着する必要があるため、違和感を気にされる方も多いようです。今回は、インビザライン治療中の違和感や不快感について解説します。

◎治療中（マウスピース装着中）の痛みは比較的少ない
インビザラインは、マウスピースを装着し少しずつ力を加えて歯を動かしていく矯正治療法です。痛みが比較的少ないことが特徴ですが、痛みが全くないわけではありません。

マウスピースは、1〜2週間ごとに新しいものに交換し、理想の歯並びに近づけていきます。そのため、マウスピースを交換したばかりの数日は、歯が押さえつけられたり締めつけられたりするような感覚が生じます。この違和感は、およそ3日〜1週間程度で落ち着いていきますが、特に治療を始めたばかりの時期は、慣れるまで強い違和感を覚える方が多いようです。

矯正治療中は歯が少しずつ動いているため、歯を支える歯根膜などの組織も敏感になります。そのため、食事中などに痛みを感じることもあります。痛みがある時期には硬い食べ物を避け、柔らかいものを食べて歯に強い刺激がかからないよう工夫するとよいでしょう。

◎マウスピース装着中の発音や滑舌について
矯正治療では口内に器具を装着するため、治療開始時などは特に、舌や口が動かしにくく、しゃべりにくさを感じることがあります。しかし、インビザラインのマウスピースの厚さは約0.5mmととても薄く、表面は滑らかな素材でできているため、発音や滑舌にはそれほど影響しません。しゃべりにくくなってしまうのではと不安に思う方も多いようですが、実はワイヤー矯正よりも頬や唇への接触が少なく、滑舌への影響が軽いと考えられています。

しかし装着している患者様ご本人は、周りが思う以上に違和感を覚え、慣れるまではどうしても多少のしゃべりにくさを感じることがあります。

滑舌や発音の悪さが気になる場合は、発声練習や滑舌のトレーニングを取り入れてみることも有効です。トレーニングのアドバイスを受けられることもあるため、一度担当医に相談してみるとよいでしょう。

また、歯並びの悪さが滑舌に影響している場合もありますが、矯正治療が終了した後は、歯並びが整うことで滑舌がより改善される効果が期待できます。

◎痛みが続く場合は歯科医に相談を
マウスピースを装着することで生じる違和感は、少し時間を要するものの徐々に慣れていきます。

ただし稀に、マウスピースが歯から浮いてしまっていたり、大きさが合っていなかったりなどの、装着不良が原因の場合もあります。痛みが酷かったり、違和感が1週間以上続いたりする場合は、歯科医に相談して口腔内の状態を診てもらいながら治療を進めましょう。