矯正歯科コラム

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インビザラインで矯正する前に知っておきたいこと

インビザラインで矯正する前に知っておきたいこと

インビザライン矯正では、治療中にどのようなことに気をつける必要があるのか、普段の生活の制限や治療の流れなどが詳しくわからず、不安を感じる方も多いようです。今回は、インビザラインの治療中に注意すべきポイントについて解説します。

◎マウスピースの装着時間の確保が不可欠
マウスピースを装着することで歯並びを整えていく「インビザライン矯正治療」は、矯正装置が目立ちにくいことだけでなく、患者様ご自身でいつでも装置の取り外しができることも大きなメリットです。マウスピースは、基本的に一日中、睡眠の時間も含めて20〜22時間ほど装着して過ごしますが、食事の際にはマウスピースを必ず取り外します。マウスピースはとても薄く、装着したまま食事をしてしまうとマウスピースが変形したり破損したりしてしまうため、装置をはめたまま食事をすることはできません。

注意しなければならないのが食後です。食後は歯を磨いてから、できる限り早めにマウスピースを装着します。一定の装着時間が確保できなければ、動いた歯が後戻りしてしまい、十分な矯正効果が得られません。動いた歯の保定効果を高めるためにも、マウスピースを外したまま長時間過ごしてしまうことのないよう気をつけましょう。

◎こまめな歯磨きで口腔内を清潔に保つことが大切
口の中では通常、唾液が汚れを洗い流し、細菌の繁殖を抑える自浄作用が働いています。しかし、マウスピースを装着している間は、唾液で汚れを洗い流すことがほとんどできないため、通常よりも虫歯や歯周病が発生しやすくなります。そのためマウスピースを装着する前には、歯に汚れが留まらないよう、必ずしっかりと歯磨きをして口腔内を清潔にしてから装着します。

外食時など、すぐに歯磨きができないときには、軽くうがいなどをしてからマウスピースを装着しましょう。長時間マウスピースを外したまま過ごすことを防ぐために、まずはマウスピースの装着時間の確保を優先します。歯磨きができる状況になったらすぐに歯磨きをし、同時にマウスピースについた汚れも洗浄しましょう。

◎定期的な通院と自己管理が重要
インビザライン矯正は、マウスピースを1〜2週間ごとに新しいものと交換し、少しずつ歯を動かしていきます。治療中は、定期的に歯科医の診察とメンテナンスを受けるために、1〜3ヶ月に1回のペースで通院する必要があります。

矯正治療の効果を高めるためには、歯科医でのメンテナンスだけでなく、日々の徹底した自己管理が不可欠です。毎日の歯磨きやマウスピースの装着時間の確保など、歯科医の指示をしっかり守りながら、効果的に治療を進めていきましょう。

記事監修 深谷矯正歯科 院長 深谷哲郎

深谷矯正歯科 院長 深谷哲郎

■略歴

  • 1988年3月 栃木県立真岡高等学校卒業
  • 1994年3月 北海道大学歯学部卒業
  • 1994年4月 東京医科歯科大学歯学部第2矯正科入局
  • 1998年4月 東京医科歯科大学歯学部第2矯正科医員
  • 1999年4月 赤坂まつの矯正歯科非常勤勤務
  • 2001年4月 ふかや矯正歯科開院
  • 2003年4月 船橋市立行田東小学校学校歯科医

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