矯正歯科コラム
COLUMN矯正装置で金属アレルギーが出るケースとは?

金属アレルギーを持っている人が矯正を検討する際は、「矯正装置で金属アレルギーは出ないのか」と心配になるのではないでしょうか。今回は、金属アレルギーが出やすいケースや、金属アレルギーがある人にもおすすめの矯正方法について解説します、
金属アレルギーとは
金属アレルギーとは、金属が触れることで腫れやかゆみ、じんましんなどの皮膚炎が起こるアレルギー症状です。例えば、ピアスやネックレスといった金属製のアクセサリーを装着した後にかゆみやじんましんなどがみられる場合、金属アレルギーが疑われます。矯正治療の際には、金属の装置を口内に長期間装着することで、金属アレルギーが発症する原因となる可能性があります。また、矯正治療が原因で金属アレルギーが発症した場合は、口内だけでなく顔や全身などにも症状がみられるケースがあるので、矯正開始後は体に異常がないか注意しましょう。
金属アレルギーが出やすいケース
金属アレルギーの人が矯正治療を受ける場合は、矯正方法や素材に注意が必要です。矯正治療で一般的なワイヤー矯正は、ブラケットという器具を歯に装着し、ワイヤーを通して歯に力を加えて動かします。このブラケットとワイヤーは基本的に金属製であるため、金属アレルギーを発症するリスクがあります。金属アレルギーの人は、矯正治療を受ける際に医師に必ず相談しましょう。
金属アレルギーがある人におすすめの矯正方法
金属アレルギーがある人が安心して矯正を受けるには、アレルギーのリスクが低い素材を選ぶ方法が有効です。選択肢としては、金属を使わないセラミックや身体との親和性が高く金属アレルギーを発症しにくいチタンなどで作られたブラケットがあります。また、マウスピース矯正は、プラスチック製の透明なマウスピースを装着する矯正方法で、金属アレルギーが発症する心配がほとんどありません。このように、金属アレルギーの人でも適切な矯正方法や素材を選ぶことで、安全に矯正を受けられるのでご安心ください。
記事監修 深谷矯正歯科 院長 深谷哲郎

■略歴
- 1988年3月 栃木県立真岡高等学校卒業
- 1994年3月 北海道大学歯学部卒業
- 1994年4月 東京医科歯科大学歯学部第2矯正科入局
- 1998年4月 東京医科歯科大学歯学部第2矯正科医員
- 1999年4月 赤坂まつの矯正歯科非常勤勤務
- 2001年4月 ふかや矯正歯科開院
- 2003年4月 船橋市立行田東小学校学校歯科医
■所属学会