インビザラインで矯正中の食事や歯磨きの注意点

ワイヤーを使った矯正と異なり、矯正器具を取り外すことができるマウスピース矯正（インビザライン）は、食事の際の制限が特にないことも大きなメリットです。今回は、食事や食後の歯磨きなど、治療期間中に気をつけたいポイントをご紹介します。

◎食事の際は必ずマウスピースを外しましょう
インビザライン（マウスピース）の矯正治療中、食事の際にマウスピースをどうすればよいのか気になる方は多いようです。食事だけでなくちょっとした間食などでも、ものを食べるときにはマウスピースは必ず取り外す必要があります。

マウスピースは厚さ約0.5mmの薄い素材でできているため、はめたまま食事をすると、マウスピースが破損したり変形したりしてしまうことがあります。また、マウスピースと歯の間に食べ物が入り込み、虫歯や歯周病のリスクを生じてしまうため、マウスピースをはめたままの食事は厳禁です。

飲み物は、水や白湯、炭酸水など、糖分や着色料の入っていないものであれば、マウスピースをはめたまま飲むことができます。ジュースなどの糖分が入っている飲み物は、マウスピースと歯の間に入り込み滞留し、虫歯が発生しやすくなってしまいます。またコーヒーなどの色素の強いものは、マウスピースだけでなく歯の色素沈着も促してしまうため避けましょう。矯正治療後の歯をきれいな状態に保つためにも、食べ物や飲み物への配慮は不可欠といえます。

◎マウスピースの装着は、必ず歯を磨いてから
食後は、マウスピースを外したままうっかり長時間経ってしまうことがありますので、できる限り早めにマウスピースをはめることを意識しましょう。マウスピースをはめる前には、しっかり歯磨きをして口腔内を清潔な状態にしてから装着します。マウスピースをはめている間は、唾液などで汚れを洗い流すこともほとんどできないため、歯と歯のすき間など、歯磨きは念入りに行ないましょう。

外食時など、すぐに歯磨きができない場合は、食後すぐにマウスピースをはめて、歯磨きの有無よりもマウスピースの装着時間の確保を優先します。可能であればマウスピースを装着する前に、簡単にうがいなどをして、少しでも清潔な状態にしてからはめるとよいでしょう。

歯磨きをせずにマウスピースを装着したときは、歯磨きができる状況になり次第で早めに歯磨きを行ない、マウスピースも一緒に洗浄します。外出時にもすぐに歯磨きができるよう、できるだけ歯ブラシなどケアグッズを携行することを習慣化するとよいでしょう。

◎マウスピースの装着時間を確保しましょう
マウスピースは、睡眠時間も合わせて一日できれば22時間以上装着する必要があります。装着時間が短いと、動き始めた歯が後戻りしてしまうこともあるため、十分な治療効果が得られません。食事の時間以外はできるだけマウスピースをはめて、装着時間を確保するよう心掛けましょう。

インビザライン矯正では、食事の際にマウスピースを取り外さなくてはいけないことがひと手間に感じるかもしれません。しかしワイヤー矯正と違い、粘着質のものや硬すぎる食べ物を避ける必要もなく食事に大きな制限のない点が、インビザラインのメリットと言えます。