矯正歯科コラム
COLUMNiTero(アイテロ)にできること
マウスピース矯正やインビザラインに興味はあるものの、治療期間が長くなることや、歯型の取得に時間がかかることに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。インビザラインなどマウスピース矯正の際に使用する口腔内3Dスキャナー「iTero(アイテロ)」は、そんな従来の歯科矯正の不安を無くし、快適かつスピーディーな治療を行なえます。
嘔吐反射が起こりにくい歯型採取
従来の型取りは、詰め物や被せ物を作る際に用いる「印象材」と呼ばれるシリコン材料を口の中に入れ、材料が固まるまで数分から十数分程度待つ必要がありました。この方法は時間がかかるうえに、待機中に気分が悪くなる(嘔吐反射が起こる)方が少なくない点に懸念がありました。
アイテロは、口腔内を3Dスキャンして歯並びの情報を取得します。従来のように不快感が生じたり、時間がかかる心配がないため、多くの方に安心して治療を受けていただけます。また、アイテロはスキャンした情報をデジタルデータとしてクラウドで管理しています。これまでのように、歯型の取得に失敗して再度やり直すといった必要がありません。
3D画像のシミュレーションで歯並びが確認しやすい
アイテロの導入により、治療後の歯列状態がシミュレーション可能になりました。
3Dスキャナーで読み取ることで、前方や横方向など、さまざまな角度からシミュレーションできるため、自分の歯がどのように動いていくのかをより正確に把握でき、治療後のイメージが湧きやすくなります。これにより、治療へのモチベーションアップにも繋がるでしょう。
デジタルデータのためマウスピースの制作期間が短縮
アイテロでスキャンしたデータは、パソコンのクラウド上に保存されます。従来の方法で歯型を取る場合、出来上がった歯型をマウスピースの技工所へ郵送する必要があり、マウスピースが完成するまでに2〜3ヵ月程度の時間がかかっていました。しかしアイテロでは、スキャンした情報をデータ送信するだけで完結するため、従来の方法よりも1〜2週間ほど短縮して治療を始められます。
また、万が一マウスピースが壊れたり、無くしてしまった場合にも、データをもとにすぐに複製が可能です。スキャンした3Dデータはいつでも閲覧ができます。治療前と後のデータも見比べられるため、患者さま一人ひとりの治療のビジョンを明確にできます。
記事監修 深谷矯正歯科 院長 深谷哲郎
■略歴
- 1988年3月 栃木県立真岡高等学校卒業
- 1994年3月 北海道大学歯学部卒業
- 1994年4月 東京医科歯科大学歯学部第2矯正科入局
- 1998年4月 東京医科歯科大学歯学部第2矯正科医員
- 1999年4月 赤坂まつの矯正歯科非常勤勤務
- 2001年4月 ふかや矯正歯科開院
- 2003年4月 船橋市立行田東小学校学校歯科医
■所属学会